日本では女性が大きな口を開けて笑うと、慎みがないといわれてきました。奥ゆかしく、俯きがちに微笑むくらいが望ましかったのです。
でも、時代は変わりました。女性が社会進出を果たすにつれて、美の基準も変わってきています。内面から魅力が溢れ出るような、キラリと白い歯が輝く笑顔は、美人の条件といっていいでしょう。
どんなに目鼻立ちが整っていても、歯にコンプレックスがあって笑えないと「暗い」「不幸そう」といったイメージで見られてしまいます。笑顔は仕事でもプライベートでも対人関係を円滑にして、幸せを呼び込んでくれます。
もちろん男性にとっても笑顔は財産です。最近の若い男性たちはおしゃれに熱心ですから、歯の美しさが大切なことには、とうに気づいているでしょう。
アメリカでは、歯並びが悪いと足元を見られることになります。生活レベルの差がはっきりしているので、貧しい人たちには歯をきれいにする経済的な余裕はありません。
そのうえ、歯を覗かせた開放的なスマイルを重んじる土地柄です。アメリカ旅行をして、素敵な笑顔の人が多いと気づいた方はいらっしゃるでしょう。さまざまなバックグラウンドをもった人々が集まる国ですから、無用な衝突を避けるためにも、笑顔が重要な潤滑剤になっているのです。
一定のステイタスがある人たちは、皆きれいな歯をしていますし、子供に対しても小さい頃から矯正するなど気遣っています。育ちが悪いと思われないように、親の責任として子供の歯のことを考えているのです。
だから、いくら高価なブランドの服で身を固めていても、口を開けたら歯が黄色くて不揃いだと、かなり心証を悪くしてしまいます。
日本を訪れたアメリカ人が、なぜ日本人はもっと歯に気を遣わないのか疑問に思うというのは、歯科医師仲間ではよく知られた話。リッチでおしゃれなのに、歯を治さないのはおかしいというわけです。
こうした事情は、ハリウッド映画やアメリカのニュースなどを見ればわかるでしょう。完璧な歯は、容姿の整った有名スターたちの笑顔の一要素。ポスターや雑誌の写真では、きれいに開いた唇から輝くばかりの白い歯が覗いています。
政治家や経済界の大物なども同様です。美しい歯は、選挙や出世にも欠くべからざる条件なのです。
日本でも、芸能界では歯に気を遣うことが常識になりつつあります。かつては「かわいい」といわれた八重歯も、あまり見かけなくなりました。八重歯は欧米では吸血鬼のイメージがあって、以前から「鬼歯」などといって嫌われていたのです。
こうした傾向は、芸能界以外にもどんどん広がっていくことでしょう。メディアの力は大きいものです。憧れのタレントの美しい歯を見れば、自分もそうなりたいと考える人が増えるのは自然の流れです。
鈴木歯科医院では審美治療を行っています。お気軽にご相談ください。